レザーガイド
イタリアンレザーとは?特徴・経年変化・梅雨のカビ対策まで
「イタリアンレザー」という言葉はよく見かけますが、何がほかの革と違うのかは意外と知られていません。このガイドでは、イタリアンレザーの意味、ヌメ革やタンニンなめしとの関係、経年変化の楽しみ方、そして高温多湿な日本の梅雨を乗り切る保管方法を、出典とともにわかりやすくまとめました。
イタリアンレザーとは何ですか?
イタリアンレザーとは、イタリアの革なめし工場(タンナー)でなめされた革の総称です。法的な定義はありませんが、とくにトスカーナ地方の植物タンニンなめしの革を指すことが多く、イタリアはUNIC(イタリア皮革なめし協会)によると欧州連合の仕上げ革生産の約3分の2を占める、世界有数の皮革生産国です。
フィレンツェ近郊のサンタ・クローチェ・スッラルノは、何世紀も続くなめし産地として知られています。ただし「イタリアンレザー」という表示だけでは、革の等級(銀付き革か床革か)までは分かりません。等級の違いは革の等級の解説をご覧ください。
Source: UNIC – Concerie Italiane(イタリア皮革なめし協会)年次報告。
ヌメ革やタンニンなめしとはどう違いますか?
ヌメ革とは、植物由来のタンニンでなめし、表面の塗装や型押しをほとんど施していない革のことです。イタリアンレザーの多くはこのタンニンなめしで作られ、約30〜60日かけてゆっくりなめされます。一方、クロムなめしの革は1日程度で仕上がり、柔らかく均一ですが、経年変化はほとんど起こりません。
より詳しい比較はタンニンなめしとクロムなめしの違いをご覧ください。
| タンニンなめし(ヌメ革など) | クロムなめし | |
|---|---|---|
| なめし剤 | 植物由来のタンニン(樹皮など) | クロム塩 |
| なめしにかかる期間 | 約30〜60日 | 最短1日程度 |
| 手触り | 最初は硬め、使うほど柔らかく | 最初から柔らかい |
| 経年変化 | 色が深まりツヤが出る | ほとんど変わらない |
| 水への強さ | シミになりやすい | 比較的強い |
イタリアンレザーはどのように経年変化しますか?
タンニンなめしのイタリアンレザーは、日光や手の油分を吸収して少しずつ色が濃くなり、表面にツヤが生まれます。これが経年変化(エイジング)で、半年から1年ほどで違いが分かるようになります。同じ製品でも使い方によって色合いが変わるため、世界に一つだけの風合いに育っていきます。
よくある失敗は、使い始めに水濡れや油ジミを作ってしまうことです。最初の数週間は雨の日の使用を避け、濡れたらこすらずに乾いた布で押さえるように拭き取り、陰干ししてください。日焼けを急ぐために長時間直射日光に当てるのは、乾燥やムラの原因になります。
梅雨の時期に革のバッグがカビないようにするには?
梅雨に革のバッグのカビを防ぐには、ビニール袋ではなく通気性のある保存袋に入れ、風通しのよい場所で保管し、乾燥剤を一緒に入れることが基本です。カビは湿度がおおむね65〜70%を超える状態が続くと発生しやすく、気象庁の平年値では東京の6〜7月の平均湿度は70%台後半に達します。
- 通気性のある袋に. 付属のコットンの保存袋を使い、ビニール袋や密閉容器には入れないでください。
- 乾燥剤を入れる. バッグの中にシリカゲルなどの乾燥剤を入れ、湿気を吸ったら交換します。
- 詰め物で形を保つ. 中性紙などを詰めて型崩れを防ぎます。インクが移る新聞紙は避けてください。
- ときどき風に当てる. しまいっぱなしにせず、2〜3週間に一度は取り出して室内で陰干しします。
- カビを見つけたら. 屋外で乾いた布で払い、目立たない場所で試してから水で薄めたアルコールで拭き、陰干し後に保湿クリームを塗ります。
Source: 気象庁 過去の気象データ(東京の月別平均湿度・平年値)。
本革と合皮はどう見分けますか?
本革と合皮は、におい・表面・断面で見分けられます。本革は動物の皮らしい自然なにおいがあり、毛穴やシワが不規則に並び、断面(コバ)には繊維が見えます。合皮は樹脂のにおいがし、模様が規則的で、断面が布と樹脂の層になっています。かばんは家庭用品品質表示法により素材の表示が求められています。
「イタリア製」という表示は、景品表示法の原産国告示により、実質的な変更をもたらす工程が行われた国を示します。革そのものがどこでなめされたかは別の話なので、気になる場合は販売店に確認しましょう。詳しくは本物のイタリアンレザーの見分け方をご覧ください。
Source: 家庭用品品質表示法(雑貨工業品品質表示規程);消費者庁「商品の原産国に関する不当な表示」。
日本でイタリアンレザーを購入するには
当店の商品はすべて、フィレンツェのTuscany Leatherが製作し、正規販売店であるTuscany Bags Japanが円建ての価格で販売しています。イタリアからご自宅へ直接お届けします。
ご購入手続きで追加される費用はありません。課税価格が1万円を超える貨物には、消費税(場合により関税)が課され、配達時に配送業者が徴収します。小物の多くはこの金額を下回ります。ご購入は消費者契約法の対象となります。
よくあるご質問
イタリアンレザーは本革ですか?
はい、イタリアンレザーはイタリアでなめされた本物の動物の革です。ただし「イタリアンレザー」という言葉は産地を示すだけで、等級までは表しません。最も丈夫で経年変化を楽しめるのは銀付き革(フルグレイン)で、表示に「フルグレイン」や「タンニンなめし」とあるかを確認するのがおすすめです。
イタリアンレザーはなぜ高いのですか?
イタリアンレザーが高価なのは、上質な原皮を使い、植物タンニンで約30〜60日かけてゆっくりなめすためです。クロムなめしが1日程度で終わるのに比べ、手間と時間がかかります。その分、丈夫で長持ちし、使うほど色とツヤが深まる経年変化を楽しめます。
ヌメ革の経年変化はどのくらいで始まりますか?
ヌメ革の経年変化は、毎日使えば数週間で色の変化に気づき始め、半年から1年ほどではっきりとした飴色やツヤが出てきます。日光や手の油分を少しずつ吸収して変化するため、使用頻度や環境によってスピードと色合いが変わるのが特徴です。
革のバッグにカビが生えたらどうすればいいですか?
革のバッグにカビが生えたら、まず屋外で乾いた布を使ってカビを払い落とします。目立たない場所で試してから、水で薄めたアルコールを含ませた布で拭き、直射日光を避けて陰干しします。乾いたら保湿クリームで手入れし、保管場所も掃除して湿気対策をしてください。
タンニンなめしとクロムなめしはどちらが良いですか?
タンニンなめしとクロムなめしに優劣はなく、用途で選ぶのがおすすめです。タンニンなめしは丈夫で経年変化を楽しめ、長く使うバッグや財布に向いています。クロムなめしは柔らかく水に比較的強く、最初から均一な風合いを求める場合に向いています。
革のバッグの手入れはどのくらいの頻度で必要ですか?
革のバッグは、日常的には柔らかい乾いた布で軽く拭き、保湿クリームでの手入れは3か月に一度程度が目安です。冬は暖房で乾燥しやすいため少し頻度を上げ、梅雨から夏はカビ対策として風通しを優先してください。クリームの塗りすぎはシミやカビの原因になります。
Tuscany Bags Japanの商品はどこで作られていますか?
Tuscany Bags Japanで販売している商品は、フィレンツェのTuscany Leatherをはじめとするトスカーナの工房でイタリアで製作されたものです。Tuscany Bags Japanは正規販売店として円建ての価格で販売し、イタリアからお客様のもとへ直接お届けしています。
最終更新:October 2026